テスト概要
GMAT Quantitative Section は、31 問、62 分 (2 分/問) を CAT (Computer Adaptive Test)方式で解答します。
CAT 方式では、まず難易度中レベルの問題が出題され、正解/不正解で次の問題の難易度が決まります。
最初の 5~15 問目くらいで大きなレベルが決まり、その後の問題番号で挽回されません。高得点をとるためには、第1テストレットでのミスをできるだけ減らす必要があります。
また、最後に問題を残すと減点されるので、前半を重視しつつも、時間配分を適切に正解する必要があります。このような出題方式のため、問題のスキップや回答の見直し、後からの修正はできません。
中学~高校程度が試験範囲です。
試験会場では、5 枚くらいの方眼付き白色下敷きと細身のホワイトボードマーカー 2 本が貸与されます (交換可能)。電卓の使用はできず、PC 画面で提供されることもありません。
2 つの設問タイプ
Problem Solving(60%)、Data Sufficiency(40%) が五者択一問題、ランダムに出題されます。
Problem Solvingは、英文和訳さえできれば、日本の数学の試験問題となんら変わりません。
数学基礎用語集の単語を覚え、各分野の知識を復習しましょう 。また、ひっかけ問題が多いため、学習時から下記を意識しましょう。
- 問題文を注意深く読み、何を問われているか理解する
意図的にケアレスミスを誘う「ひっかけ問題」を出します。 - 文章問題は、できる限り数式や概念図 (べん図、表、グラフ等) を書く
「ひっかけ」対策になります。暗算はケアレスミスを生みます。 - (ラベル付けルール (ベン図やグラフにイニシャルだけ書く等) を決める
論理的かつ明確に整理する癖が付きます。塵も積もれば山となります。 - 計算に入る前に、5 つの解答の選択肢に目を向ける
Data Sufficiencyは、GMAT 特有の形式で、日本の指導要綱では学習してきていないため、解きにくいと感じる受験生が多いです。
また、問題形式をしっかり理解していないことから、問われている内容を勘違いして点数を落とすケースが非常に多い問題形式です。本章をしっかりと読み、Data Sufficiency 問題形式を叩き込みましょう。
試験範囲
PS問題、DS問題共にに出題範囲は同じで、下記のとおりです。
「GMAT数学完全攻略」では、下記の出題範囲を全て網羅する解説をしています。また、試験範囲の内容が実試験にあっているかどうかは毎年、講師JがGMATを受験をして確認しています。
大分類 | 小分類 | 英語 |
計算能力 | 基礎 | [Arithmetic] Basic |
絶対値 | [Arithmetic] Absolute Value | |
約数/因数/倍数 | [Arithmetic] Divisibility/Factors/Mult | |
指数/ルート | [Arithmetic] Exponents & Roots | |
分数/割合 | [Arithmetic] Fractions & Ratios | |
パーセント | [Arithmetic] Percents | |
正/負&奇/偶 | [Arithmetic] Pos/Neg & Odd/Even | |
素数 | [Arithmetic] Primes | |
余り | [Arithmetic] Remainder | |
代数学 | 不等式 | [Algebra] Inequalities |
一次方程式 | [Algebra] Linear Equations | |
二次方程式 | [Algebra] Quadratics | |
連立方程式 | [Algebra] Simultaneous Equations | |
変数 | [Algebra] Variables in Answers | |
幾何学 | 円 | [Geometry] Circles |
座標 | [Geometry] Coordinate | |
四角形 | [Geometry] Rectangles | |
三角形 | [Geometry] Triangles | |
多角形他 | [Geometry] Other | |
統計学 | 平均 | [Statistics] Averages |
標準偏差他 | [Statistics] Standards deviation & other | |
文章問題 | 組み合わせ | [Word Problems] Combinatorics |
数列 | [Word Problems] Sequences | |
関数 | [Word Problems] Functions | |
群/集合 | [Word Problems] Groups/Sets | |
確率 | [Word Problems] Probability | |
売上/利益/利息 | [Word Problems] Revenue/Profit/Interest | |
速度/仕事算 | [Word Problems] Rate & Work |
実験問題
31 問のうち、数問は Experimental Questions と呼ばれ、今後の試験開発の参考資料として利用されます。
これらは、採点対象外となりますが、受験生はどの問題が該当するか分からないため、全問全力で解答する必要があります。
スコア
Quantitative Section は 6~51 点で採点され、Verbal の点数とのマトリクスによって総合点が決まります。
Quantitative Section では、数学の得意な人 (理系出身者) で 1 ヵ月、通常 3カ 月程度で高得点 (50 点以上) を取ることができる試験であり、数問間違えても満点が出ます。
Verbal はネイティブも受けるため一筋縄でいきません。
日本で教育を受けた受験生は、 Quantitative の 1 点を上げる方がはるかに易しいため、上位校を狙う場合、Quantitative で高得点を取ることが現実的な戦略となるでしょう。
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